梅子のスペイン暇つぶし劇場

毒を吐きますので、ご気分の優れない方はご来場をご遠慮ください。

アーロン14 1

さて、2年ぶりに再開したブログですが、何をどこから書けばよいやら…。

 

本ブログでは、もはやメインテーマ…そこまで言うのは言い過ぎか。

堂々のレギュラーメンバーである、前妻シュエのことや子供たちの近況などを早速!

…と、書いていきたいところだけど、やはり2年のブランクは大きい。

 

SNSサイトやブログサイトを開けば、今はどこもかしこもコロナウイルス関連の話ばかりで、私もここはひとつ、この“コロナブーム”に乗っかった記事でも書こうかと思っても、やっぱりまずは、とにかく我が家の“家族”の現在の状況を知ってもらわないことには…ということで、まずは、この話を書こうと思います。

 

ブログを書かなかった2年の間、本当に何も書かないでいたわけではなかったのです。

実は、いくつか下書きは書いていました。

その1つが、本日のタイトル、「アーロン14」なのですけれども、正直申しまして個人的に時の流れの速さに改めて驚いております。

 

なぜなら、アーロンは今はもう16歳。

昨年の夏、晴れて中学校を卒業し、9月からの高校生になったからです。

「いずれは、美大に進みたい。」という本人の希望で、美術科のある高校に入学しました。

 

ここで少し、スペインの高校進学のことについて触れたいと思います。

スペインでは、日本のように、中学で猛勉強して入試に挑む!…というような高校受験はありません。

中学校の成績の善し悪しはもちろん選考対象の1つなのですが、成績については、卒業時に中学校からもらう成績表を高校側に提出するのみ。

テストや面接を受けて…というような感じではありません。

あとは例えば、自宅から近いかどうか、だとか、兄弟姉妹はすでにこの学校の生徒かどうか、などでポイントが付き、そのポイントが高ければ高いほど、入学できる可能性大!…みたいな感じで決まります。

第1希望の高校に、それらの申請をしますが、その時に、私たちの市ではたしか、第10希望ぐらいまで高校名を記入した紙も申請しておきます。

我が家のアーロンの場合は、第4希望ぐらいまで書いていたのかな、たしか。

希望先の高校が、もうすでに定員に達していたりして拒否されると、親に連絡が入り、「次の希望の高校へ行ってくれ」と言われます。

アーロンの中学時代の同級生の中には、第3、第4希望の高校までたらい回しにされ、やっと進学先が決まった…というような子もいたようです。

 

中学校は4年過程で、高校は2年過程。

アーロンにとっても、私たちにとっても、束の間の高校生活となることでしょう。

 

それでは話を本題に戻します。

 

先に述べたように、本当は、この記事は、もうずっと前に書き始めていました。

でも、これがまたとてつもなくネガティブな話なんです。

もう1度思い出して文章にすることが億劫で億劫で、辛かった!

あまりに辛く、一時はこのブログを開くことすらも遠ざかっていたほどでした。

 

当時、おそらくいちばん辛かった頃に書いたであろう、この記事の下書きに、私はこんな文を書いています。

 

今、私たち夫婦は、アーロンの凄まじい反抗期に、猛烈に頭を抱え、胸を痛めている。

ビクトルの前妻、シュエによって振り回され、苦しめられるのが、今やっと収まりを見せ始め、昨年の、ママ(=義母)の壮絶な病との闘いも終わり、やっと、やっと、やっと!、私たち夫婦、家族の元に穏やかな時が流れ始める…と思った矢先に、今度はお前か!と、もう落とす肩もない。

 

私がスペインに来て、ビクトルと、子供たちと、新たな生活を始めた頃の、ビクトルの前妻シュエからの執拗な攻撃の時代が、海外ドラマで言うところの「ファーストシリーズ」だとすれば、認知症乳がんを患ったママ(=義母)との、闘病、介護生活が、「セカンドシリーズ」。

そのママが天に召されて、悲しくも、あぁ、これでやっとビクトルも私も、少しは心穏やかに暮らせるかな…と思った矢先の、まさかの「サードシリーズ」が始まりました。

誰も望んじゃいないのに。

 

今思い返してみれば、アーロンの変化の兆しは、ママが亡くなっておよそ半年後、2018年の1月頃からだったと思います。

アーロンは中学3年生で、2学期が始まった頃。

そして、その変化によって、家族が皆、本格的にしんどくなってきたのが、その年の夏休みに入る直前。

アーロンが中学3年生の過程を修了する頃でした。

そうして今、約2年たったわけですが、あの時ほどの激しさはよっぽど収まったものの、根本的な問題や苦しみは、未だ継続中です。

以前までのような“家族のあり方”が、はっきり言って、今ではまったく異なる様相を呈しています。

 

このブログは、私の不幸自慢、そんな自慢をしても何の意味もありませんが…、愚痴の吐き出し場なので、2年間何も書かなかったということは、何の不満もなく幸せでいられた!…ということでは決してなかった…というのが、なんとも悲しいお知らせです。

 

いや、ビクトルとの夫婦関係、ごくごく普通の家族としての生活は、おかげさまで申し分なく幸せです。

ただ、やはり、アーロンのこの思春期ゆえの、“レボリューション”は、彼が大人になる上で、大切なプロセスなんだと、ビクトルも私も頭では理解しているものの、やはり実際目の当たりにすると、グサグサと胸を突き刺される痛みで、時には心が折れる日々でもあります。

 

そんなわけで、そうこうする内に、本主人公、我が家の長男アーロンは14歳から16歳になってしまいました。

だから、本来ならばタイトルを「アーロン16」とでもすべきところなんでしょうが、そもそも彼についての問題が我が家で勃発したのは、彼が14歳の時からなので、タイトルはこのまま「アーロン14」でいくことにしようと思います。

 

前置きが長くなりました。

本編は、次回よりどうぞご覧ください。

 

 

■本記事シリーズのタイトルは、映画「アポロ13」(1995年公開、アメリカ)をモジって使わせていただきました。
記事の内容と映画は、一切関係ありません。