梅子とビクトルの旅だち
ブログ立ち上げから早半年。
日に日に更新が滞ってまいりました…。
本当は、「裁きは終りぬ」シリーズも、書けるとこまで書いてしまおうと思っていたのですが、結局書けぬままに、日本に旅立つことになります…。
あと数時間後に、実は、日本行きの飛行機に乗ります。
今日は、夕方というか夜というか、正確には夜の8時頃なんですが、こちらは、夏の間は日が長くて、夜の10時頃にやっと日が暮れるため、夜の8時はまだ夕方のような明るさで、そんな夕方のような夜に、子供たちを連れて、カフェに行っていました。
子供たちとの最後の日だったので、最後の最後に、ようやくの外食です。
本当は、この外食の後、タクシーで子供たちを前妻シュエの家に連れて行く予定だったのですが、カフェに着いた頃に、シュエの夫マックスから、ビクトルの携帯に電話があり、「今ちょうど仕事が終わって、これからシュエとフアンを迎えに行くところなので、その後、お宅に寄って子供たちを迎えに行きますよ。」と言われました。
マックス自身の提案なのか、はたまた、シュエが「ビクトルには我が家に来てほしくない!」とでも我儘を言って、マックスに迎えに行くように仕向けたのかどうかは、わかりません。
一応、ビクトルが「食事の後、子供たちをタクシーで送って行きますよ。」とは言ったのですが、マックスは「入れ違いになると、そちらも困るでしょう。」と言うので、我々はマックスのご厚意に甘えることにしました。
ビクトルも私も、本当にびっくりです。
以前なら、ここでシュエがしゃしゃり出てきて、「ビクトルが“子供たちを送る”って言ったんだから、ビクトルに送らせるべき!!」とかいう流れになるのが、お決まりのパターンだったのに…。
マックスが独断で動いて、勝手にビクトルとコンタクトを取るなんて、シュエには言語道断なはず。
シュエは、マックス介入緩和政策でも打ち出したのでしょうか…。
これが、何か嵐の前の静けさでなければいいのですが…。
そんなことを言うと、ビクトルに「考えすぎ!」と怒られてしまうので、勘ぐるのはこの辺でやめておきます。
さて、この1週間は、ビクトルと私にとっては、怒涛の1週間でした。
7月いっぱいまでは、こちらもバリバリ仕事の期間なので、いつもならば7月に済ませる用事も、今月中に終わらせなければなりません。
学校の用事もしかり。
こちらの学校は、通知表やら夏休みの宿題やらは、終業日にはもらえません。
夏休みが始まって、何日かしてから、指定された日に親が学校に呼ばれ、通知表をもらい、担任と話し、夏休みの宿題もここで渡されます。
その後、7月に入ってから、新学期の教科書の予約が始まります。
こんな時、私も一丁前にスペイン語を話せれば、ビクトルの代わりに用事を済ませることができるのですが、いかんせん、スペイン語ができない…。
なので、ほとんどすべてのこうした用事は、ビクトルがしなければなりませんでした。
それでも何か、ビクトルの助けにならないかと、例えば、ビクトルが仕事で出かけなければならない時に、私は子供たちを連れて、子供たちの夏休みの読書課題の本を買いに行ったりしました。
店員さんとのやりとりは、「ミッションだ!」と言って、すべて子供たちに任せました。笑。
夏休み前恒例の、ビクトルの友人たちとの食事会もありました。
その他の友人も、「来月会えないから…」と、ちょくちょく飲みに誘われたり、電話が来たり、それらもすべてこなしました。(特にビクトルが。)
昨日は、ママの世話をしてくれる友人の家に、猫の助を連れて行きました。
友人の家は、我が家から歩いて行ける距離だったので、1ヵ月分のエサと、トイレ用の砂と、トイレと、11kgの特大の猫の助を持って、家族総出で行ってきました。
「僕が猫の助を持つ!」と、アーロンが勇んで猫の助を入れたキャリーバッグを持ちましたが、出発から5分もしないうちに、アーロンは汗だくになっていました。
そんなわけで、日本行きの荷造りは、実は、つい先ほど終わりました。
あまりの忙しさに、子供たちをどこにも連れて行くことができず、連れて行くと言えば、ママ(=義母)の手伝いに付き合わせるとか、私たちの旅行の買い出しに付き合ってもらうとか、なんだか手伝いばかりさせていましたが、最後の最後で、今日の午前中、長男アーロンの同級生を我が家に呼んで、おやつをたくさん食べながらめいっぱいゲームで遊ばせたのが、せめてもの罪滅ぼしでしょうか。
そういえば、私が子供の頃は、夏休みは毎日学校のプールに通い、「あなたの知らない世界」を見ながらお昼を食べて、午後はまた学校のプールに行って…。
プールから帰れば、日が暮れるまで友達と自転車で村中を駆け巡って…。
毎日毎日、そんな日々でした。
大人なんか、いなくて当然でした。
そう思うと、今のご時世は、せちがらい!
中学生になったアーロンは、ようやく1人で外に出せますが、次男エクトルは、1人で外に行かせるなんて、もってのほか!です。
我が家は、車がびゅんびゅん走る大きな通りに面しているので、子供だけでは近所の公園にすら行かせることができません。
「男の子なんだし、アーロンと一緒ならいいんじゃない?」なんて、たまーにビクトルに聞いてみたりもしますが、我が家の偏屈王・エクトルは、アーロンに舐めてかかるので、とにかく言うことを聞かない。
だから、「アーロンと一緒に?!冗談じゃない!あいつ(エクトル)はダメだ!」と、ビクトルに速攻却下されるのが、いつものオチです。
この夏休みの間に、エクトルがもう少し心の成長をしてくれるとありがたいなぁと思います。
カフェで食事を終え、「さぁ、家に帰ろう。」と席を立つと、ポツッポツッと、雨が降ってきました。
この時期、この辺で雨が降るのはめずらしいことです。
家に着いた頃には、少し本降りになって、一気にジメッとしてきました。
「そういえば、日本も今は、こんな天気なんだっけ。」
そう思うと、日本行きがちょっと萎えますが、この、カラッカラの肌と髪が、きっと化粧水がなくてもしっとりするんだろうなぁと、ポジティブに思うことにします。
冬の超絶乾燥肌に始まって、今年はいつまでたっても痒みが治まらず、とうとう腹回り、腰回りがアトピー性皮膚炎になってしまいました。
ストレス…。
うーん。ストレスもあるのかもしれないけれど、きっと、こっちの水も合わないんだろうと思います。
今まで騙し騙しやってきましたが、代償が一気にやってきた、という感じです。
ビクトルには、「保険が効かなくてもいいから、日本に行ったら皮膚科に行こう!」と言われています。
私は内心、日本に行ったら案外、水で治るんじゃない?なんて、思っています。
ところで去年は、日本里帰り中に両膝を壊しました。
スペインに帰国後、病院に通い、リハビリにも通いましたが、実は今もまだ、しゃがむことができません。
正座もできません。
地べたに座るのも一苦労なら、立ち上がるのも一苦労。
もう、まるで年寄りです。
こんなんで正座大国・日本に帰っても大丈夫なのかね?と、まぁまぁとにかく満身創痍での帰国になりますが、ま、どうにかなるでしょ!
それでは、間もなく、出発いたします。
■本記事のタイトルは、映画「愛と青春の旅だち」(1982年公開、アメリカ)をモジって使わせていただきました。
記事の内容と映画は、一切関係ありません。